金八先生的インパクト

1979年10月26日は、『3年B組金八先生』の第1回目が放送された日なんだそうです。その45年前の第1回、僕はリアルタイムで観ました。当時は高校2年生だったので、金八先生が受け持った中学3年生の物語は後輩を眺めるような感覚だったし、もはやテレビで描かれることが真実でもないと悟っていたので、視聴タイミングはさておき、すべてがリアルとは思っていませんでした。
それでも金八先生や3年B組の生徒たちから目を放せなかったのは、ごくシンプルに言えば、おもしろかったからです。後に第1シリーズと呼ばれる初回では15歳の妊娠が扱われ、17歳の少年にすれば理解が追いつかないところがあったけれど、お人好しで熱血漢の先生と、おおむね素直な生徒たちの関係性は、おそらく当時の多くの人にとって、触れるほどに安心できる理想だったんじゃないかと思います。
かつてのテレビって、そういうものでした。今から見れば過激と非難されるけれど、それも実際は、テレビで描かれる世界がリアルではないという前提のもと、僕らが見たかった世界だったと思うのです。
そして現在も、テレビがリアルではない基本は変わっていないはず。なのに、およそコンプライアンス云々に押し流され、どことなく弱腰になってしまった。それも時代の流れなのだろうし、だからどうしてほしいというリクエストもありません。でも、たとえば『3年B組金八先生』は、現在のテレビドラマと違って半年間も放送していたんですよね。1年の半分も毎週フィクションを送り届けるのって、相当な気概が必要だったんじゃないでしょうか。それを発揮できなくなった事情もお察ししますが。
最近、飲み仲間によく叱られます。「まだNetflix観てないの?」と。聞けば興味深いコンテンツが多いらしいんだけど、そうした動画配信サービスにすっと踏み込めないのは、金八先生的なインパクトをいまだ地上波のテレビに期待しているからでしょうか。それはもう、この時代のリアルじゃないんでしょうね。

眼下の新築工事現場。たぶん初の夜間工事。着々ですな。

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA