髪を切りに行きました。周期は、およそ3カ月。期間を固定しているわけではありません。何となく頭が重い感じがしてきて、そろそろ切らなきゃと思うのが、僕の場合はたまたま3か月なのです。そこで、いつも僕の髪をちゃんとしてくれる女性店長に聞いてみました。やっぱり3カ月は放っておき過ぎかと。
「男性は1カ月ごとですね。たいがい短髪なので、襟足が長くなったら切りに来てくれます。トナオさんみたいに長めの人は、3カ月経っても変化が小さいので大丈夫。でも、かつて3カ月だった人がやがて1カ月になるんですよ。伸ばせる髪が減ってくるから」
何となく、聞かなきゃよかったと思いました。僕もそのうち髪切りスパンが短くなるんだろうか。面倒臭がりなので、髪が元気なうちは3カ月に1回でお願いしたいけれど、
そんなこんなでお喋りは、髪が薄いのと白髪はどちらが清潔感に満ちているか等々に転じて、気付けば女性の化粧に関する話題になりました。
「このあたりでも、すっぴんで歩いている女性がいるじゃないですか。私あれ、どうかと思うんです。そんなに自信があるのかって」
論理展開が著しく飛躍するのは、彼女が20代からの特徴です。それにしても、ひとまずサロンとか呼ばれる店ゆえ女性客しかおらず、この子の尖った発言に冷や冷やさせられるのも昔から変わらないところです。
さておき、すっぴん観は男女で違うんじゃないでしょうか。何よりも、化粧をしないのは自信の表れととらえる感覚は、おそらくほとんどの男性が理解できないと思います。
「むしろすっぴんのほうが好きという男性が多いのは、実はベースメイクをしている状態に騙されているだけなんですよ。だって本当に化粧ゼロだと、顔全体がびっくりするくらい暗くなるんですよ。そんなじゃ外に出られません」
なのにすっぴんで出歩く女性に疑問を覚えるのは、彼女の職業的倫理観に抵触するからかもしれません。にしても、そうなのか。僕は騙されてきたのか……。
いずれにしても3カ月に一度、楽しい時間を過ごせるのは彼女のおかげです。帰り際、「よいお年を」と言われました。僕の髪切りスパンなら、次は来年なんだなあ。

路傍の向日葵の最後。本来ならもっと早く逝っていたんだろう。
