有難迷惑な振り返り

あなたの元にもYouTubeからこんなメールが届くのでしょうか。『お待たせしました! 2024年のMusicのハイライトをお届けします』。こういうの、1年の振り返りを煽られるようで、なかなかに有難迷惑なんだよな。
とか言いつつ、ついうっかり開けてしまうわけです。音楽の合計再生時間は963分。単位を直すと、16時間3分。SNS全盛時代の平均値よりは少ない気がするけれど、どうなんですかね。
次いで知らされたのが、『2024年に一番よく聴いた曲は…』。表示された上位3曲のうち、第1位は別クリックで判明するという、ついうっかり頭の中でドラムロールを鳴らしてしまうご丁寧な仕組でした。
これ、発表します(って、ノリノリじゃん)。2024年、我が再生数ナンバーワンソングは、1979年に久保田早紀さんが発表した『異邦人』。ずいぶん古い曲ですが、「へぇ」ってなりました。この歌、今年の1月に仲間内で開いた音楽祭で披露したのです。開催1カ月前の12月、当時小学6年生だった女の子が急遽参加してくれることになり、たぶんお母さんの勧めもあって彼女が選んでくれた歌でした。
こいつはいい! って小躍りしました。12歳の女の子がステージに立つのは、全体の構成に花を添えるぞと。それがあまりに華々しい発見だったため、僕は自分の技量の乏しさを忘れてしまいました。世代的に今でも口ずさめる大ヒット曲ながら、実際にギターでそれっぽい伴奏をするのがしこたま難しかったんです。それで何度もYouTubeに合わせて練習した結果が、今年一番聞いた曲になったみたい。
自分でも予期しなかった事実を突きつけられると、僕はたいがい、芋づる式に恥ずかしい記憶を思い出してしまうのです。繰り返し動画を見て弾きまくったのに、本番ではあそこやここで間違ったとか、そういう嫌なシーンばかりがよみがえる……。
だから迷惑なんです、昔の話は。懐かしさにうっとりすることなんて、ほとんどありません。もちろん、過去の情けない出来事を反復しないための反省は必要だけど、思い出しくもない場面を思い出したときの、取り返しのつかなさに身をよじるもどかしさは、現時点で無駄かつ不要なんじゃないかと。なんて考えだから、同じ失敗を繰り返すのだろうけど。
そんなこんなで今年も1カ月余り。振り返りの扇動に耐えながら、できれば新しい出来事にうつつを抜かしたいと願っております。

この手の装飾も年末感を扇動する主犯格。後ろのオジサンもそうおののいているはず。

 

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