最近のテレビで気に入っているのが、お笑いコンビのかが屋が母親に扮して心の声を漏らし合うCMです。リアルな保護者間でも塾選びの勝ち負けを張り合うなんてことがあるのかもしれないけれど、そのシリアスさを女装で緩めているのがいいんですよね。アドリブ感も高いし。
そのCM、僕は二人の母親役が塾選びに迷っている最中の「ママ友編」しか見ていなかったのだけど、「塾選び CM」で検索したら、他に「塾のお迎え編」と「合格発表編」が存在していました。これもなかなかよかったです。
そこまでたどり着いて、ようやく学習塾検索サイトのコマーシャルだとわかりました。鈍感のそしりを免れないセンスですね。しかし、CMで叫ばれていた検索サイト名にまるで興味が向かなかったのは、僕と学習塾に縁がないからです。
疎遠の理由は、そもそも子供を持ったことがなく、さらには時代性や地域性もあるのでしょうが、僕自身が学習塾に通った経験がないこと。それゆえ僕はかが屋のおもしろさだけに惹かれたのですが、実際に我が子の塾選びに悩んでいる保護者であれば、すぐさま検索サイト名を検索したに違いありません。
何かこう、子育ての切実さを知らなくて申し訳なくなります。僕の町には学習塾が多いようで、遅めの夕方あたりに買い物に出ると、塾帰りの子供を迎えに来たと思しき大人の集団をよく見かけます。あの方々も、塾選びに悩まれたのではないでしょうか。お子様の成績向上と幸多き将来を願ってやみません。
そんなこんなで、どこまで行っても他人事から抜け出せず恐縮なのですが、本日この話題を持ち出したのは、某予備校が破産の末に突然閉鎖されたニュースに触れたからです。僕もある出版社で同様の事例を体験しました。経営者も心痛を抱えていたのだろうけれど、最終的には法律を盾に逃げ切りますから、こちらは怒りの行き場を失う他にありません。
記事によれば、昨年倒産した予備校や学習塾は過去最高の50以上だったそうな。未来ある子供たちに逃げ得を実感させるなんて、かが屋の二人はどう思うんだろう。いや、彼らには何も関係ありませんが、あのCMを心から楽しめなくなったのは事実です。それも酷い話だと思って。

久々の雨からの、妙にドラスティックな晴れ間。
