初めて耳にする風習でした。伊豆諸島の神津島で行われている二十五日様。周辺の島々にも似たしきたりがある中で、現在も旧暦の1月23日から26日に執り行うのは神津島だけらしいです。
その1月の4日間の中で24日と25日は、二十五日様と崇められる神様が海から上がり、島内の物忌奈命(ものいみなのみこと)神社を訪れるそうです。物忌は、一定期間中に日常の行為を控え、穢れを避けるという意味。そんな神様が祀られているからか、島の人々は24日から25日の2日間、一切の外出を避け家の中に籠ります。かつては、屋内の会話もひそひそだったらしい。近年はそこまで厳格ではないものの、人出は減り、商店も早仕舞いを心掛けるそうです。
各々が家から出ないのは、二十五日様の姿を見ると凶事が起こるとされているから。その二十五日様は猿田彦大神。体が大きく赤ら顔で天狗鼻の異形を、人に見られまいとした伝説があるんだそうです。それと関係があるか不明ながら、元来の神津島は、伊豆の島々を創ろうとする神様たちが集う場所だったことから、神集島と呼ばれていたとか。
いずれにせよ、住所は東京都の島で、今も古からのミステリアスな風習を大事にしているのは、とても素敵なことだと思いました。そういうものをまるで経験せずに生きてきた者にすれば、なおさらに。
この二十五日様を教えてくれたのは、山が好きな友人です。確かこの連休中だったんですよね、仲間と一緒に神津島を歩くのが。往路は船で、帰路は調布飛行場に降りる飛行機を利用するという、なかなかに優雅な旅だとか。
ところが、仲間の一人が暦を読み間違えたらしい。二十五日様が島に上がる旧暦の1月24日~25日は、現在の暦で2月21日~22日。つまり、少なくとも3連休の初日に被るわけです。それでも予定を変えなかったのは、宿を始め、島が受け入れてくれたからだと思うけれど、さてどうなったか。何事もなく戻れたら、二十五日様の体験談が聞けるはずです。

北風ぴ~ぷ~。この冬いちばん寒い練習だったかも。
