昨今の気候は、暑いか寒いかの両極端。なので数カ月前は、もうこの国には秋がなくなったと嘆いたりしました。それはここに来ても変わらず、天気予報は「前日の気温より5度近く上がって最高17度に」などと伝えるのです。季節の変化は緩やかでお願いしますなんてリクエストは、もはやどこにも届かないみたい。
そうして出かける前、ベランダに出て本日の気候を直に確認しながら、ふと思いました。生物はどうやって春を感じているのか? 思ったところで風は正解を運んでくれないので、あれこれ調べてみました。
開花が待たれる桜は、「600℃の法則」が有名です。休眠が解けるとされる2月1日から毎日の最高気温を足していき、合計600度に達すると蕾が綻ぶそうです。誰が数えたのか知らないけれど、誤差は数日らしいですよ。
昆虫などの変温動物も、気温累積系が多いそうな。各々が活動を始められる5度から10度の温度を起点として、日々の温度の上昇分が合計180度から200度になると春を認識するとか。
対して恒温動物は、光の長さが肝になるようです。光の感知システムは種によってまちまちながら、哺乳類の多くは目を通して光情報を脳に伝え、それに応じたホルモンの分泌を行うらしい。
これに関しては身に覚えがありませんか? 2月も中旬を過ぎると、「日が長くなりましたね」なんて会話を自然とするじゃないですか。それもたぶん、人間が目から入る光情報で季節の変化を感じている証拠かもしれません。
ここで重要なのは「植物も動物も何ゆえ春の訪れに敏感か」。多くの生物にとって春は、種の保存に不可欠な繁殖の時期。ゆえに気温の上昇かつ安定は、生殖機能を刺激するホルモン分泌にとって極めて大事なポイントになるという。
では人間は? 僕らはのべつ幕なし盛るというか、限定的な発情期を持たない生き物だけど、生存するのが難しかった太古の時代は、春の出生率が高かったらしい。
オレも生物なら、天気予報に頼り切らず、肌で季節を感じなければと思い直しました。しかし、17度のランニングウェアってどんなだっけと戸惑い、びびって厚着気味で出かけたら、今季初の喉の渇きを覚えました。便利にまみれると退化するのかもしれないな。

開花! これは早咲きの河津桜らしい。
