Chat TONAOのアドバンテージ

テクノロジーの疎さは、やはり年齢に比例すると思わされることがあります。たとえば、あるインタビュー取材。先方への質問項目を考える際、20代後半の制作担当者が電話でこう伝えてきたのです。「ひとまずChat GPTでつくってみました」
その平然とした口調にしばし絶句でした。でも、絶句自体が時代じゃないんでしょうね。そしてまた、そういうのは自分の頭を使ってひねり出すものだという考えも。
しかしChat GPTを利用して作成した質問項目は、上司の判断でNGになったそうです。理由は、「もっと具体的な質問内容を設定せよ」と返されたから。それはおそらく、Chat GPT自体の問題ではなく、問いかけ方によって答えが変わってくる生成AIを上手く使えなかったからでしょう。それで結局、実際にインタビューする僕に質問項目づくりが依頼されました。最初からChat TONAOに任せてくれればよかったのね。いくらか曖昧な説明でも勘所で応じられる点では、まだいくらか生成AIよりも分がありそうな気がしました。
などと不遜に鼻を膨らせてみても、芥川賞作家による全体の95%をAIが書いた短編小説が発表されたニュースを耳にすると、僕などのアドバンテージはほぼ皆無だろうと寒気が走ります。特に、2週間で仕上げた点が驚異というか脅威でした。
ここで問われるのは、テクノロジーを使った創作物のオリジナリティだと思います。ふむ、創作物のオリジナリティなんて言い回し自体が、もはや訳分からなくなりますね。さておき、実験的であれ件のAI小説が認められるのは、先にも触れたように、まず生成AIに投じる質問が優れていること。さらに、質問を繰り返す中で「これで良し」と判断する基準の高さがポイントになるでしょう。その上で盗作の気配がなく、小説自体がおもしろければ、何ら問題はないはず。
となれば、これからはひとつの執筆ツールとして、いかに生成AIを使いこなすかが書き手の素養になる可能性が高まります。それは、かつての手書きから、PCを使いデータで原稿をやり取りするようになった変化と大差ないのかもしれない。だって2週間で書けちゃう前例をつくられたら、もはや熟考中なんて言い訳ができないもんなあ。どこまでついていけるんだろうかと、ついボヤいてしまいますね。

他方、ソメイヨシノと別種のサクラは、わんわん咲いております。

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