ベイおじさん2025

みんなが忘れても、僕は決して忘れないベイおじさん。近所のバーで知り合った、横浜DeNAベイスターズを深く静かに、そして自己憐憫を伴って愛し続けている方です。最後にお見かけしたのは、昨年の10月末。「勝てないでしょう。相手のピッチャーがよすぎるから」とボヤいた、ファイナルステージの巨人戦直前でした。
その後のベイスターズは巨人を破り、日本シリーズでも福岡ソフトバンクホークスに勝利して、26年ぶりの日本一に。だからこそ、おっしゃっていたのとまるで違う結果じゃないすか! とツッコみながら、ベイスターズの偉業に祝杯を挙げたかったのです。
しかし、プロ野球がオフシーズンに入ってから一度も会えず。すでにお仕事をリタイヤされた僕より年長なので、もしや体調を崩されたのではないかと勝手に心配していました。
「いやいや、野球中継がない時期は、夕方までに犬の散歩をして早く寝てしまうのです。けれどシーズンが始まれば、午前中はメジャーリーグ中継を観て、犬の散歩をすませて夕方からのプロ野球中継を観て、夜になれば負けた腹いせで飲みに来る、いつものパターンに戻るんです」
これは、つい先日ようやくお会いできたときにうかがった、ベイおじさんの年間ルーティンでした。それを僕が知らなかっただけ。いずれにせよ半年ぶりの再会なので、ベイスターズの優勝記念に一杯ご馳走させてくださいと申し出たのです。その返答も「いやいや」から始まりました。
「優勝なんてずいぶん前の話ですから、お気遣いなく。もし今シーズンも同じ結果を残せたら、そのときにお願いします」
確かに、祝杯を挙げるには時期を逸し過ぎでした。それはさておき、ベイおじさんの2025年が始まっていることを知れて、何だかとてもうれしかった。
そこでこの話を終わらせておけばよかったんです。でも、つい聞いてしまいました。現在のベイスターズはどうですかと。
「今日負けたので最下位転落ですね。まぁ、こんなものなんですよ」
いかんいかん、またしてもベイおじさんの自己憐憫を発動させてしまった。でも、野球の話をしているときの横顔はうれしそうなんですよね。なので今年も、あえてプロ野球を注視せず、ベイおじさんに会うたびベイスターズの調子を聞かせてもらうことにします。

雨の日の見どころと思って。

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