神様も見ている

「必ず誰かが見ている」。このアドバイスを思い出した出来事でした。
エリック・クラプトンさんの日本武道館全8回公演が27日の日曜日に終了。この来日中、エリックさんは日本の情報番組のインタビューを受けていたんですね。僕の知る限り稀なことなので、オンエアではなくYouTubeで知りました。
そのインタビューの中でエリックさんは、注目しているギタリストについてたずねられました。ここで呼ばれた人はさぞうれしいだろうと思って聞いていたら、名前はすぐに思い出せないと断った上で、日本人ギタリストを挙げたんですね。どこで知ったのか問われると、YouTubeで見たと。古今東西の音楽に興味があるので、神様も頻繁に動画をチェックされているそうな。
その日本人ギタリストとは、ソエジマトシキさん。YouTubeに上がっているギターレッスン動画を何度か見たことがあったので、名前を耳にして「むむ?」となりました。いやもう、改めてネットのリレーションシップには感嘆しますね。
でもってソエジマさんも相当に驚かれたようで、『人生本当に何があるかわかりません』というタイトルのもと、歓喜のリアクション動画をアップされていました。最終日にエリックさんと対面できたそうですよ。突然やってきた驚きと感動を言い表せない表情が、何だかとても微笑ましかったです。
ここで冒頭の「必ず誰かが見ている」に戻ります。これは、僕がフリーランスライターになりたての頃、縁あってお会いできた大好きなコラムニストに、一人でやっていく術をたずねたときの返事でした。なぜか深夜のファミレスだったんだよな。
今思えば、独り善がりで人の話など聞く耳を持たない性格ながら、独立を決めた当時の僕は心細かったのかもしれません。その不安を解消したくて、初対面の先輩に不躾な質問をぶつけたのでしょう。そうしていただいたのが、その言葉でした。これには「どんな仕事でも」という続きもありました。
方法論ではなく、心構えだったことが強く響いたのです。そしてまた、必ず誰かが見ているから「手を抜くな」ではなく、「責任をまっとうしろ」と受け止めることができた。本当にありがたくて、僕は今もこの言葉を大事にして仕事に臨んでいます。
だから、などと口にするのはおこがましいけれど、きっとソエジマさんも同じように音楽と向き合っていて、だからこそエリックさんに見つけてもらえたことが果てしなくうれしかったんじゃないかと思うのです。何か勝手に僕まで泣きそうになったという話でした。

中野サンモールは、いつ訪れてもお祭りみたい。

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