望みに近いもの

8年ぶりの優勝が懸かった宮里優作プロの試合を観るため、急きょ愛知へ! という昨日の話、しれぇっと続けます。
苦手な早寝早起きとの攻防戦におののいても、結局のところいつも、現地に行ってよかったとなるのです。まぁ、それを何度も経験しているから戦えるんですけれど。
今回、現地に行くと決めたのが前日だったので、通常とは異なり、会場での行動範囲が広がるメディアの取材申請はもちろん、連載企画がある編集部の許可も取れませんでした。となれば、交通費は全額自己負担。入場に際しても、一般ギャラリーと同じく、最寄りの駅から会場までのシャトルバスを利用し、ゲートで当日券を購入するしかありません。長くこの仕事をしているけれど、取材の範疇でこういうケースはほとんどありませんでした。
費用に関して、せこいことは申しません。なぜなら、ごく普通のゴルフファンと同じ行動を取れたたことが貴重な経験値になると確信できたから。みんな朝からワクワクしているんだなとか、シャトルバスの停留場から会場内まで遠くても誰も文句を言わないんだとか、通常の取材では知り得ない様子を体験できました。急きょだったおかげだけど、こういうのはとても大事です。
それから何と言っても、最終ホールまで優勝争いに食らいついていた優作くんがカッコよかった。6月に45歳となるので、もはやベテランの域。次々に優れた若手が登場する中、最近は怪我に悩まされたりして、思うようなプレーができずにいました。取材者としては、そうした経年変化もリアルな姿として受け止めるけれど、やはり本人が望む結果を見たい気持ちは常に強く持っているわけです。
今回は、その望みに近いものを見せてもらえた気がしました。だからこそ、結果的に1打差の2位タイで優勝には届かなかったけれど、個人的にはあまり残念に感じていません。ホールの移動中に僕を見つけてくれた優作くんは、「風が強すぎ」と小さくこぼしました。その強風で多くの選手が脱落していく中、彼は持ち得る技術を繰り出し耐え抜いた。これはまさにベテランならではの巧みさ。最後まで緊張感を緩めずピリッとしながらも、体の動きはスムーズ。そういう感じ、僕が見た最近の試合では久しぶりだったし、こういうのも現場でなければ目の当たりにできないんですよね。
そしてまた手前味噌ながら、急きょに対応できる開店休業状態も、決して悪くないと思いました。ベテランになるほど、フットワークの軽さが望みになっていくからなあ。

近所に咲くメリアンサス・マヨール。大航海時代の大陸発見者みたいな名前だな。

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