海外単独迷子/ローマ編

せっかくなので海外単独迷子の続きを話します。今日はローマ編。しかしロンドン編とくらべると、かなり間抜けで何の教訓もないんですよね。ま、いつもそうだからいいか。
初めて訪れたイタリアはオートバイの旅。この取材は、ランチアのワゴンと2台のオートバイで移動。先導するワゴンにオートバイがついていくフォーメーションが組まれていました。
イタリアに入って確か3日目。昼間のうちにローマの宿に入り、周囲を散策した後の取材の帰りでそれが起きたのです。川沿いを走る道の夕景に油断したのがすべての始まりでした。
ふと先導車に目をやったら、そこにいたのはランチアではなくベンツのワゴン。どこで仲間とはぐれたのか一切不明。今思えば、いったん止まって携帯電話で連絡し合えばよかったはず。けれどそうしなかったのは、頭の中でインディ・ジョーンズのテーマ曲が流れてしまったから。
二輪好きなら共感してもらえると思うけれど、オートバイの身軽さは解放感を招き、なおかつ冒険心をあおるんですね。だから必ず宿に戻れる根拠のない自信が湧き上がってきたのです。何しろインディ・ジョーンズがヘビロテで鳴り響いていたし。
標識などを頼りに、とにかくローマの中心部へ。とは言え初めての土地なので、闇雲に走っても仕方ない。そこで、まずは地図を手に入れようと。こういうときはアドレナリンが知能レベルを上げてくれます。歴史的な街なので、遺跡の近くをかすめれば土産物屋があるはず。予想は的中。午後7時過ぎ、荘厳っぽい建造物の傍らに移動式と思しきスーベニアショップを発見! そこのおじさんを捕まえてまくしたてました。
「地図ある? 『ローマの休日』で有名なトレビィの泉のそばに行きたいんだけど、ここはどこ?」とか、ほぼ日本語で。おじさんも面食らったでしょうね。すみませんでした。でもほら、映画のインディも逃走中は自分勝手だし。
さておき、確実な情報たる地図を読み込んで再び発進。それから1時間くらいかな。不安よりも夜のローマを一人で疾走する爽快さが勝りながら、見覚えのある景色がいきなり目に飛び込んできたところで迷子終了。
意外に呆気なかったです。だから、その10年前のロンドン単独迷子と同様に、自分の方向感覚と帰巣本能の高さを誇ることになってしまいました。でも、そんなものは確かめようがないし、二度の経験もたまたま無事だっただけかもしれません。
そんなこんなで何の教訓もありませんが、旅の記憶は予定外のピンチこそ濃くなるのは間違いないでしょう。けれどもし三度目の単独迷子があれば、いよいよ正直が晒されるんだろうな。

本日の天気を知った午後5時半。

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