1978年6月25日にメジャーデビューしたことから、今日は『サザンの日』らしいですよ。サザンというのは、説明するまでもなくサザンオールスターズ。それにしても、デビューから47年経ってもバンド活動は絶賛継続中で、この春には新しいオリジナルアルバムを発売するなんて、考えるまでもなく偉業という他にありませんね。
そうそう、偉業に焦点を絞ってみると、よく使われる表現に「その前と後」がありますが、日本の音楽史において、サザンの前と後というのは明確に分類できると思うんですね。
サザンが、というより桑田佳祐さんがもし曲をつくらなかったら、少なくとも国内のポップミュージックは今と違ったものになっているはず。いやもちろん、桑田さんがいなかった世界など想像レベルに過ぎないので、どう違ったかなんてのはファンタージの域に留まります。けれど、それまでになかったものが世に出たことで、その後の人たちが「それもありなのか!」と創作の幅を広げられたのは間違いないところでしょう。
だって、デビュー曲の『勝手にシンドバッド』は、国語学者まで巻き込んで「何を言っているのかわからない」と、バッシングまがいの社会的な話題になったほどなんですよ。そういうの、1978年の今日に15歳だった僕はよく覚えています。そしてまた、ギターに興味を持ち始めた頃だったから、無茶苦茶だけど何か凄い人たちが現れたインパクトも記憶に刻み込まれています。つまり、時代の前と後の分水嶺に立つ経験ができた、これは世代の役得です。
そんなこんなで、熱狂的なファンではなかったけれど、世代的にサザンの歌はずっと耳に入ってきていました。そうして桑田さんの生歌を初めて聴いたのは、遅きに失し過ぎた昨年の10月。サザンのサポートギタリストの斎藤 誠さんが開いた40周年ライブ・ファイナル。そのおめでたい会に、原由子さんともどもゲスト参加されました。3人がアコースティックギターを弾き語るという、極めて珍しい特別セットだったんですよ。
声の力に圧倒されました。真似する人はたくさんいるけれど、誰もあの領域には届きませんね。本質的に決定的に、あまりに特別な歌声。それは時代を分かつ響きを体感できた、家宝と呼んでいい体験になりました。

夏至の午後7時過ぎ。日の長さを感じるのは、やっぱり日暮れ時ですね。
