「なぜあなたは?」

僕に任されるインタビュー取材は、主に仕事の領域で注目に値する成果を挙げた方がインタビュイ(話を聞かれる側)になります。そこで必ずたずねるのは、その仕事に就こうとした理由です。記事によっては、きっかけ自体をフューチャーしない場合もありますが、それでもやはり、始まりを聞かずして今を知ることはできないだろうと思うわけです。
そうしたインタビューのルーティンを続けていると、当たり前と指摘されるかもしれませんが、話を聞くたび感心してしまうんですね。たとえば、長く担当しているゴルフ専門誌のお仕事インタビュー記事では、それこそ当然ながら、誰もが人生のどこかでゴルフと出会っているという一定の条件が存在しています。ただし、挫折や失敗、ないしは外的要因の種類はもちろん、それらと遭遇するタイミングがまったく同じというケースはありません。
その一方で、振り返れば人生の転換期となった、その時点では点に過ぎなかった出来事に感化され、その後に訪れたいくつかの点を線としてつなげる労力を惜しまなかったところは、およそどの方にも共通しています。時には、あまりの運の悪さに言葉を継げなくなることもありますが、それでも踏ん張ってきてくれたからこそ、今僕らは会えているという事実がうれしくなる。その感動を伝えるのが、僕の役割だと勝手に信じ込んでいます。
というような職業観念をベースに、政治家になろうとする方々に話を聞いてみたいと思うのです。今度の日曜日は参院選で、清き一票を投じるための様々な情報を見聞きするのだけど、ほぼ毎度のことながら、というよりますます、どう選んだらいいかわからない。特に、個人は判別至難。だからこそ、まずは自分のために、「なぜあなたは立候補したのですか?」と、僕なりのトーンで聞き回り、誰かの役に立つ情報にできたらと。
そんなことしたって、結局は耳目を集める流行のトピックスを軸に、ありきたりのことしか口にしてくれないかもしれません。しかし、個人で発言のニュアンスは異なるはずなんですよね。その直感に訴える個別の雰囲気だけでも、投票の手助けになるんじゃないかと。
東京選挙区だけで32人の立候補者でしょ。聞けたなあ。まぁ、今となってはすでに手遅れですが、次にそういうお仕事があれば、積極的に手を挙げたいです。

無秩序が極まる向日葵。梅雨空に戻り、太陽の居場所が不明になったからかな。

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