日本橋2040

東京の日本橋の上に掛かる首都高速を地下に移し、かつてのような空のある景色に戻そうという計画は、ずいぶん前に耳にしました。それがいよいよ動き出し、周辺では工事が始まる中、日本橋一帯の再開発を推進する『日本橋リバーウォーク』が、2040年に実現予定の新しい日本橋のイメージ図を公開しました。
日本橋に行かれたこと、あります? この橋、徳川家康が江戸幕府を開いた1603年(慶長八年)につくられ、1911年(明治四十四年)に現在の石造りに改められてからでも114年が経過している歴史的建造物なんですよね。なのに、なぜ首都高速でフタをしちゃったか? それがそもそもの問題じゃないかと思うわけです。
京橋~芝浦間の4.5kmで首都高速が初開通したのは1962年12月20日。都心環状線C1が日本橋の上に建設されたのは翌年。1964年に開催される東京オリンピックに向けて、都心の交通を最新化するのが目的でした。
なにしろ高度経済成長期のことなので、計画から工事まで突貫状態だったようです。都心を巡る高速道路は不可欠。しかし道路を敷く土地がない。そこで目をつけたのが川。そうして川を埋めて道路にしたり、川の上に高架を設けたらしいのです。
それがやがて邪魔になるなら、最初からもっと計画を練っておけばよかったという指摘はごもっとも。僕もそう思う。けれど、およそ同い年の首都高速を責めきれないところもあります。時代がそうさせただけでもあるし。
さておき先日、用事のついでに日本橋へ行ってみました。特に思い入れのある場所ではありません。首都高速がフタをした景色も見慣れたものです。ただ、公開された15年後のイメージ図を重ねてみても、本当にその通りになるのか、うまく想像できませんでした。イメージ図が俯瞰図だったからでしょう。橋の袂からの水平の視点では、すでに橋のそばまでビルが建ち及んでいて、もし首都高速がなくなっても、果たして空が見えるかどうか疑問に感じました。
それでも計画通りに事が運べば、この橋が覆われていたことなど、あっという間に忘れ去れるはずです。スクラップ&ビルドの東京は、いつもそうだから。でもまぁ、光が差し込む日本橋を見ておきたい気持ちはあるんですよね。消えゆく同世代の首都高速に代わって。しかし2040年は78歳。ちょっと微妙だなあ。

北側の袂から見た日本橋2025。首都高速がなくなれば、すっきりはするんだろうけどね。

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