あらかじめ

【予定】という言葉について考えてみました。熟語の意味を尊重しつつ訓読みで分解すると、「あらかじめ・さだめること」となります。「あらかじめ」は「予め」と書きますが、締りのあるよい音ながら、日常的にはあまり使われないのがちょっと残念です。
さておき、いわゆる個人事業主の僕は、業務内容が限定的とは言え、一般的な会社ならば部署を分ける受注・制作・納品・経理等々を一人で回しているような状況なんですね。それらすべてでもっとも重視しているのが予定です。
具体的には、打ち合わせ・取材・締め切り・請求書発行における日時の確認。これを間違うと、相手様に迷惑をかける以上に信頼を損ねる。一度損ねた信頼を取り戻すのは、迷惑の後始末より難しい。そんなわけで予定は、僕がフリーランサーとして活動するための生命線。だからとても大事にしています。
しかし、予定が変更になったり、なかったものになる場合が無きにしも非ず。この世界には止むを得ない事情というのがあります。ですが、個人的に大事にしている予定が変わったり消えてしまうと、仕方ないとは思いながらひどくさびしくなります。そこに向けた能動的な準備や意欲が行き場を失うから。
そういう事態にどう対処するか? そこはもう言葉が持つ意味に立ち戻って、定めはすべからく予めを含んでいると覚悟するしかありませんね。昨日の津波警報に触れて、そんなことを思いました。海水浴を楽しみにしていた子供たちもいたでしょう。録画していたドジャース戦が途中で特別番組に切り替わったことより、はるかに残念だったに違いない。
【予め】の意味は、「そのつもりで」や「その前に」。なので意味合い的には、備えの要素が強いようです。それが【予定】となると、ほぼ決定として受け止めてしまうのは、約束と同義に捉えるからかもしれません。しかし大人は、予定と約束を区別する。ないしは滅多に約束を口にしない。そのあたりは、警報によってなぜ海に入れないかすぐに納得できない子供にはよくわからない部分でしょう。僕がとりわけ予定を大事にするのも、それと同じ心持ちなんだろうな。

区内とは言え近所を走る私鉄の風情は、わりとローカル線だなあと思って。

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