年を重ねるだけで

昨日の日曜日、イチローさん率いるKOBE CHIBENと高校野球女子選抜の試合がテレビ中継されていました。その最中、アナウンサーがこんなようなことを何度か口にしたんですね。「今年は背番号51と同じ年齢です」とか、「51歳でもまだまだ」とか。
イチローさん自身は過去4年と変わらずピッチャーとして試合に出ているので、コメントを耳にすることはなかったでしょう。けれど試合外の様々な場面でも、年齢を持ち出される機会がたくさんあるんじゃないでしょうか。そしてそのたび、「ウザぇな」と呆れているに違いありません。僕はイチローさんと何かも違うけれど、そこだけは同じ感覚を持っている、はず。
知っているんです。野球仲間たちが僕に聞こえないところで、僕の年齢をイジっていることを。たとえば試合中、相手チームの誰かと言葉を交わすとき、「あのファースト、62歳なんですよ」とこっそり打ち明けるみたいにして。そりゃ、場合によっては完全に父親世代だもんな。試合後の飲み会で小ネタくらいにはなるでしょ。
でも、ですよ。ほぼ運動もせずに今日まで生きてきたもう一人の自分が目の前に現れて、「お前と同等に野球をやりたい」と切り出したら、「ナメるな」と言い返します。けれどこの世間には、「何かを始めるのに年齢なんて関係ない」という美しい慣用句がある。だから、いっしょにやりたいと言うなら断らない。練習に楽しさを見出せれば、たぶん何歳でも上達するだろうし。
けれど「同等」は無理。こちとら29歳から約30年続けたアイスホッケー習慣という歴史がある。逆説的には、そうしたベースの積み重ねがなければ今ほどには野球ができないし、やる勇気も持てません。イチローさんに対して「51歳なのに」的な考えを持つ人は、そのあたりに目を向ける癖を持っていないんじゃないでしょうか。
いやまぁ、それが常識ですよね。だから年齢相応を超えた無邪気な姿をイジる。しかし僕は、そんなことはしない。きっと自分より凄い同世代はたくさんいるだろうから。ただ、歳を重ねるだけでネタにしてもらえるのは、きっとかなりラッキーなんでしょう。9月は誕生日があるので、イジリの破壊度がまた1段階上がるかもしれないな。

かと思えば球場の向こうにこんな雲が顔を出す。まだまだ、だね。

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