久しぶりに会った新卒社会人2年目が、今日は転職フェアに言ってきたと教えてくれました。初めて目にしたスーツ姿は、それが理由だったようです。
さておき、こういう若者を見つけた大人たちは、獲物に群がるかのごとく集まってきます。
「2年目ね。なるほど」
「今の時代は転職に抵抗ないもんね」
「何かやりたいことが見つかればいいよね」
「それを見つけるのが大変」
「俺は3回、退職願を出している」
「僕はついこの間、転職しました」
まったくもって好き勝手。アドバイスにすらならない。獲物になってしまった当人も、よってたかって言葉を浴びせられるから、返事をするタイミングを失っていました。
そりゃ何も言えないでしょう。現在の勤め先を辞したい意向を持ちながらも、次の場所を探している最中なのだから。それに何より、社会人人生が始まったばかり。
なのに大人たちは、自分の経験やら感想を話したがる。ろくなもんじゃない。などと思いながら、僕の頭の中でもほぼ自動的にいろんな考えが駆け巡るのです。
時代がどうあれ、初めて勤めた会社を7カ月で辞めてしまったので、そもそも僕には転職の良し悪しを語る権利がないかもしれない。それに自分は、やりたいことを見つけられたので、世間一般が言う大変さ、ないしは幸運の度合いが正しく理解できていないかもしれない、とか。
あるいは、転職する理由は様々ながら、今いる場所より良い場所に行きたい思いが原動力なら、その思いの終着点はどこなんだろうか。ついに行きたい場所が見つからなかったら、自分で働く場所をつくるしかないのだろうか、とか。
以上の考えは、今の彼に対してろくなもんじゃないと判断したので、口にしないよう我慢しました。結局のところ、本人がさまよった果てに答えを体感していくしかないですもんね。それに人生は、多少の迷子など問題にしないほど、わりと長くて頑丈なものだし。
それでも、これだけは聞いてみました。フェアはどうだったのと。
「閑古鳥が鳴いていた自衛隊のブースでかけられた、『君もどう?』の声だけが印象に残っています」
オレも初めて失業保険を申請した職安を出たところで声をかけられた。これは彼に伝えました。だからどうなんだという、やはり何のアドバイスにもならない話ですね。現在のハローワークがかつての職安だったことを知らなかった若い彼に、心からすまなかったと思っています。

Googleによるとモリムラマンネングサ。冬の夜でも青々。名前は伊達じゃないね。
