間違ったらごめんなさい

2008年2月13日は、当時のオーストラリア首相のケビン・ラッド氏が、アボリジニと盗まれた世代に対して、政府として初めて公式に謝罪した日なんだそうです。
難しい話題に触れた自覚はあります。アボリジニとは原住民を意味する英語、かつ先住民を侮辱する名称であるだけでなく、法律などによって隔離され、様々な困難を強いられた先住民の地を引く子供たちを盗まれた世代と呼ぶからです。
この件に関して、大したことを語れもしない僕が関心を寄せたのは、12歳の自分がオーストラリア、正確に言えばその大陸に構える世界最大級の一枚岩に惹かれた記憶に端を発しています。
だいぶ前にも触れましたが、小学6年生のとき、授業の一環で訪れた図書室でたまたま手に取った図鑑の中に、夕日を浴びて朱色に輝いた岩を見ました。理由はまるでわからないけれど、気づいたらその写真を凝視したまま授業が終わったんですね。10年足らずの人生で初めての出来事だったので、もしや前世からの縁があるのではないかと思ったくらいでした。
その一枚岩の名前がエアーズロック。周囲に住んでいた先住民がアボリジニ。それだけは忘れないでいた約30年後。縁あって取材で現地に行けることになりました。そこで改めて調べたら、後に入った西洋人の名前に由来したエアーズロックは、先住民の名称であるウルルに改名されていると知りました。アボリジニもアボリジナルピープルや、ファーストピープルと呼ばれるようになったそうです。
ただ知らないだけだろうけれど、民族対立のようなものを直に体験していない僕は、そうした先人に対する敬意の示し方は当然と思ったし、むしろウルルと呼べる方がうれしい気がしました。そんな呑気さとはまったく別の次元で、先も後も含めたオーストラリアのすべての人には、揺るぎ難い歴史への憂慮があるのだと思います。
2008年の今頃のニュース記事によると、謝ってもらうまでに200年以上かかったとファーストピープルの人々が語ったそうです。率直に、過去を悔い改めるのに200年もかかる業を生む人間の哀れを感じました。また、それでも罪を犯した者は謝るべきであり、虐げてきた人々に許しを請い続けなければならないということも。
極めて複雑な問題をざっくりまとめますが、間違ったらごめんなさい、ですよね。それもできれば早いほうがいいというのは、人類共通であると。幼い感想ですみません。

冬至から約1か月半。日差しの色味が変わってきていますよね。

 

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