ミステリー物の最大の見せ場は、やはりラストの種明かしにあると思います。王道パターンは「もっとも身近な人物が……」ですが、見る者は真っ先にそこを疑いますから、本当に身近な人物だったら興醒めしちゃいますよね。かと言って通りすがりの他人が犯人だったりしたら意外を通り越して、そこまで物語に付き合った労力を返せと訴えたくなります。
あるいはミステリーでなくても終盤になって伏線回収が忙しくなったりすると、いささか雑な感じを覚えます。こちらとしては意外と当然のバランスを期待しているので、そこは丁寧であってほしい。場合によっては回収されない伏線があってもいいんですよね。それこそミステリーとしてある種の余韻を楽しめますから。
もっとも爽快などんでん返しを見せてくれたミステリーは何だったか? いささか古めの作品ですが、『シックスセンス』は素晴らしかったです。「まだ映画を見ていない人には決して話さないで下さい」という前置きが用意されていたのでオチは話しませんよ。話したいけど話さないという愉悦にも浸れるし。いやもう時効か?
とまぁ、1999年公開の映画まで引き合いに出してしまうほど考えさせられたテレビドラマがあったという話です。残念なほうに転んだので、作品名は出しません。他方、朝ドラの『カムカムエヴリバディ』も最終回まで1カ月を切り、過去と現在の出来事を様々な形でつなぎ始めました。長きに渡り見続けた者が知っている昔の事実を今に生きる者たちへどう伝えるのか、または伝えないのか、ここからが物語の見せ場となります。期待しすぎて裏切られたらどうしようと心配になるものの、ここまで付き合った以上最後まで見守るしかない。何だこの感情? いやしかし、体操の内村航平さんもおっしゃっていましたが、着地はことのほかむずかしいものですよね。

池の公園の桜は、日差しのわりにまだ寒々しいですよ。
