産休明け

先日、髪を切りに行ってきました。いつもの店長から産休明けのお知らせメッセージが来たので、明け当日に合わせて。10か月ぶりなので、流血さえなければ何が起きてもいいよと言ったけれど、指先に記憶した技はそう簡単に抜け落ちるものではありませんね。これまで通り、丁寧かつ迅速に仕上げてくれました。
彼女とは長いです。20年くらい? 初めて会った頃の勝気で、でもなぜか僕にはよく喋りかけきたあどけなさが懐かしいです。二度の産休を経てたくましい母さんになったなんて、なんと感慨深いことでしょう。
それにしても、産休。今は男性も育休がありますけれど、女性にとってそれの有り無しは大問題でしょうね。いや、大問題としているうちは解決されていないことになるんだな。働く意欲がある人を手放すことに無頓着な会社はダメですよね。たとえ仕組みが備わっていても、想像力と思いやりがないというのが問題の根っこだと思います。どうでしょうか。
「どうしても働きたいっていうわけではないんですよ。私が子供に依存しちゃいそうで、それが怖いから仕事をすることで距離を保つというか。自分の家が自営業で、両親共々働いていましたから、放っておいても育つかなあって」
なるほど。それが彼女としての母親観なんだな。一生懸命想像してみるけれど、母親になれない僕には芯の部分がわからないかもしれません。ただ、僕の両親もいわゆる共働きだったから、働く母さんを尊敬します。現実的に、特に子供が小さいうちは母親の負担のほうが大きいし、それでやりくりするのは大変です。僕の母親はどうしていたんだろう。まるで覚えていないってのが酷いよな。
それから、子供が二人になっても彼女は仕事を辞めないでしょう。勝気だった20代の頃も真剣な眼差しで手を動かしつつ「一生美容師をやらないと思います」と言っておきながら店長になったし。仕事ができる人は働いてしまうものなんでしょうね。
「いやぁ、刃物を扱っている怖さを改めて思い知りましたよ」
これが偽らざる産休明けの感想だそうです。

見上げたらたまたまそこに月があった、というだけのことなんですが。

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