学生時代の同級生で組んだロックバンドがデビュー20周年とか30周年を迎える、という話をたまに聞きます。そういう情報、うんと若い内は「そうなのね」程度にしか感じなかったけれど、自分が学生時代から何十年も経ってから知ると、ごくシンプルに「すげぇ」と驚いてしまうのです。そんなのって奇跡以外の何者でもないじゃんと。いやまあ、だからたまにしか聞かないのでしょうが。
現時点の年齢にもよると思いますが、います? 卒業後もしょっちゅう顔を合わせる学生時代の友人って。しかも最初は勢いで手を組んだにせよ、今となっては生業を共にする仲間が。
僕にはいません。そもそも、顔を合わせずともしょっちゅう連絡を取り合う友人すらいない。なぜだろう。必要ないから? そんなことはないと思うけれど、そう書いてしまうようなヤツは相手にも必要とされないでしょうね。何かちょっと、さびしくなってきた。
実は自分のことを、グループで何かに取り組むのが好きなタイプだと思っていたんです。なので複数のメンバーが関わる雑誌の編集なんてのを好んでやったわけですが、フリーランスのライターという制作過程の部品的立場に居場所を移してみたら、これが案外性に合っていたみたいでした。要するに、自分のことは自分がいちばんわかっていないという典型ですね。
そんなこんなで一人で作業するからこそ、学生時代の同級生と何十年もいられる事実に驚いてしまうのでしょう。しかし、何十年もいられる同級生に巡り合えるなんてのは、やっぱり稀にあることじゃないよな。同じきっかけで結成しても続かず消えていった仲間たちのほうが圧倒的に多いはずだし。
こんな話になったのは、先日会った5人組のパフォーマンスグループがとってもよかったからです。互いの関係性を訊いたら、全員が口をそろえてこう言いました。
「兄弟みたいなものかなあ」
最年長と最年少で10歳ほどの年齢差があるらしいので、そう表現する他にないのかもしれません。とは言え生業という切羽詰まった面も共有するので、そこはやっぱりいろんな山や谷を越えてきたようです。その上で出来上がった「みたいなもの」の集合体から、何でも言い合えるというよりは何でも聞き入れられる関係性が感じ取れました。尊重や協調。たぶん絆なんでしょう。
何かいいなあって、憧れている自分がそこにいて、それもまた意外でした。いくつになっても羨むのかな。

とあるコントラスト。明暗の境で何を語り合っているのだろう。
