こんな話を聞きました。飛行機の操縦技能を習得するための学校では、学歴などが同程度なら運の強い人間が選ばれるんだそうです。かなり曖昧っぽい基準だけれど、僕はふむふむと頷いてしまいました。そりゃやっぱり、ついてない人の操縦は遠慮したいですもんね。
となれば、少なくともその学校を卒業した人たちは、強運ぞろいということになります。実に頼もしい限り。今日も安心して空の旅ができる!
とまぁ、ここで話が終わってもいいのだけど、僕にはひとつだけ気掛かりが残りました。その学校の試験担当官は、運の強弱が判定できるのか? あるいは、客観的に判別できる特別な手段があるのか?
以上はすべて未確認。そのあたりは卒業生と、できれば担当官に会って直にたずねてみたいです。
でも、何かしら運を測る術が用意されているじゃないかと思います。仮に「強そう」「弱そう」といった、直感的かつ主観的なジャッジであっても、わかる人にはわかるものがあるだろうと。そして僕は、経験豊富な担当官がそれを持ち得ているなら、むしろ同意に1票を投じようかと。
どうかなあ。入学できなかった人に不合格の理由を問われて、「運が弱そうだったから」とは言えないだろうし。ふむ。
目に見えるものがすべてはないと誰かに諭さるとき、僕であればそれに運を重ねます。見えないけれどあると信じられる、もっとも日常的で身近な作用だから。という話の流れになると、自分はどうなんだというオチに導かれます。僕はかなり強いほう。だって何しろ、文章を書くことだけで今日まで生きてこられたなんて、ただの幸運としか説明できません。
などと謙虚に襟を正すようなことを言い出したのは、ここに来て急に締め切りが重なり始めたからです。先週までは余裕があったのに、などとは口にしません。運の千本ノックを受けてこそ、さらに強くなれることを知っているので。
日差しの質が変わったと思う今日この頃。