月初に気合を

2023年になって31日が過ぎ、今年の残りは、妙に切りのいい333日。そんなわけで2月になりました。ご存じのように、1年でもっともひと月が短いわけです。
なぜ2月だけ短いのか? これは、2000年以上前にローマでつくられた暦の名残だそうです。その当時の1年の始まりは3月でした。「3から始まるなんておかしいだろ」と申されましょうが、日本でも古くは各月に固有の名前があったように、現在の英語で2月をFebruaryと呼ぶように、そもそも月に数字を充てていなかったので、1年の終わりと始まりが何月であっても特に問題はなかったらしいのです。
「そんなのいい加減だ」という声も聞こえてきそうです。しかし、暦を制定するのってかなり難しいと思うんですよ。何を基準とするかで1年の日数も変わってきますから。基準は二つに大別できます。一つは、地球が太陽の周りを1周する時間。もう一つは月の満ち欠け。前者は1年を365日とした太陽暦。後者は1カ月を29.5日とした太陰暦。お気づきだと思いますが、太陰暦でも1年を12カ月とすると、1年が354日になってしまいます。それでもいいやと使い続けていると、定量的に季節の移り変わりを示していく太陽暦との間で開きが大きくなり、3年もたてば1カ月のずれが生じます。それだと暦を見て農耕する人々が困ってしまう。そこで太陽暦が主流となった。ちなみに、1年365日を発見したのは、6000年も前のエジプト人だったそうな。
肝心な説明を忘れていました。なぜ2月が短いのかというと、元々ローマの暦は10月までしかなく、なおかつひと月は29日か31日としてきた中で、他の暦と擦り合わせる過程で12カ月を決めようとしたら、最後の月は28日になってしまったと、要は帳尻合わせをしたみたいです(ざっくり話しているので、もろもろ誤りがあったらご容赦を)。
そんなこんなで、地球で暮らす人々がもっとも使いやすくするため、長い時間をかけて現在の暦にたどり着きました。それにしても、6000年だの2000年だのという古い時代が今に響いていると思うと、なかなかに感慨深くなりますね。
さて、本日もっとも申し上げたいのは、短い月だけに1日ずつを大切に過ごしたいという指針でした。それは何月であっても変えてはならないはずですが、暦を頼りに尻を蹴らないと、今月最終週あたりで「もう終わっちゃう!」と焦りそうなので、月初に気合を入れておこうと思った次第です。

明るい綻びについ足を止める。そういう季節になっていきますな。

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