間に合ってよかった

真鍋淑郎さんの物理学賞受賞を記念いたしまして、今日もノーベル賞に触れます。
真鍋先生が取り組んだ気候変動関連は地球科学分野に属するそうですが、この分野が物理学賞を受賞するのは稀だそうですよ。電話で話した方は、ここに至り世界各地で多発する自然災害や、あるいはサステナビリティといった社会課題と受賞理由がリンクしているのかもしれないとおっしゃっていましたが、さてどうでしょう。
さておき、ノーベル賞に関してきっと誰もが抱いていそうな疑問の一つは、受賞者に高齢の方が多い事実ではないでしょうか。調べてみたら、最高齢は2019年に化学賞をとったジョン・グッドイナフ教授の97歳。逆に最年少は、2014年の平和賞受賞者マララ・ユスフザイさんの17歳。これは、1915年に25歳で受賞したウィリアム・ローレンス・ブラッグ氏の記録を99年振りに更新したことで話題になりました。で、ブラッグ氏が受賞したのは物理学賞。「何だ、若くてもとれるんじゃん」と思ったでしょ。ところが科学分野の受賞者高齢化は、1950年代から顕著になっているらしいんですね。
理由はあれこれ。100年前の世界には物理学者が1000人ほどしかいなかったが、現在は推定で100万人もおり、どんなに新しい発見をしてもすぐに受賞候補者になれない等々、数に起因するところが多いそうな。
数においてはさらに心配事があります。ノーベル賞には亡くなった人に授与しない(ただし発表後は別)という取り決めが設けられているので、あるいは順番待ちの間に他界されてしまった科学者が少なくないかもしれないという部分。これもどうなんでしょうね。選考情報を50年は公開しないのがノーベル賞の規定なので、僕らにはよくわからないままです。
世間から死の商人と思われた化学者が自分の死後を慮ったのがノーベル賞の起源。その創設が後の科学者たちを奮い立たせたとすれば、ノーベル本人こそが科学の発展に大貢献した人物と評していいとでしょう。もしやそう言ってもらいたくて賞をつくったのかもしれない。死生観もあるでしょうが、できれば自分が生きているうちに褒められたいと思うのが人間の本音ではないかと、僕はそう思います。死んでから偉かったと称えられてもねぇ。そういう意味では90歳の真鍋先生が間に合って、本当によかったです。

こういうマークが消えるのはまだ先か、または戒めの記念碑として残るか。

 

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