優れた経営者は結果オーライを認めないそうな。最大の理由は、再現性が極めて低いから。良きにつけ悪しきにつけ、およその結果には原因が存在するので、その辺の事実関係を正しておかないと会社経営の舵取りなんてできないと言います。つまり「ま、いっか」はあり得ないと。
そうだろなあと納得する一方で、となると個人経営のフリーランスであっても仕事量に波は付き物なんて口にするのは言い訳なんだろうと思わされます。波が発生する理由をちゃんと突き止めたこと、ないもんなあ。
そうした文脈に添えば、ここ最近の新規感染者数の著しい減少も結果オーライで済ますのはおっかないってことになりますよね。専門家の間でも理由はわかっていないらしい。ワイドショーなんかを見てると、「もしやウィルス自体が弱体化を進行させたのですか?」などと希望観測的な問い掛けが繰り出されたりもして、でもやっぱり専門家は「そうではないだろう」と不確実な対応をする他になく。けれど素人にすれば、拡大したときは感染対策が甘いとか、感染力が強い新しい株のせいだとか具体的な理由を聞かされたわけだから、逆の場合も何か教えてほしいと思うわけです。
過去の記事が消えたのでもう一度書きますが、昨年の冬前にはインフルエンザとの二重感染が危惧されました。ところがインフルエンザの流行は起きなかった。「多くの人が新型コロナ感染を恐れて手洗い等を励行したからだね」みたいな、いわば結果オーライ的な話でそれとなく片づけられたけれど、実は新型コロナ向け対策が一般化する少し前からインフルエンザは静かに影を潜めていたそうです。その理由もまだ聞かされていない。たぶん、どなたかが研究されているとは思いますが。
いろいろ考えてみると、やっぱり結果オーライは疑ってかかったほうがいいものかもしれません。再現性が低いんじゃ胴元が負けない博打と同じだろうし。じゃ、幸運なんてこの世にないのかと問われたら答えに窮するけれど、それはそれ、これはこれ、じゃないですかね。

右と左、助かる確率が高いのはどっち?
