明日は夏越の祓

明日の6月30日は、夏越の祓が執り行われる日です。【なごしのはらえ】と読みます。夏越の字感と音の響き、本当に素敵。
さておき夏越の祓は、12月31日の大晦日に行われる年越の祓と合わせた、年に2回の大祓【おおはらえ】のひとつ。半年に一度、心身にまとわりついた穢れを祓い清めるのを目的とした神事だそうです。奈良時代の701年には宮中の年中行事となっていたらしいんですね。そんな起源を1300年以上も経って遡れるのは、この国の麗しき遺産と言う他にありません。
宮中人ではない僕らにも夏越との接点はあります。それは、この時期の神社が参道に設ける茅の輪【ちのわ】です。茅【ちがや】という草で編んだ文字通りの輪で、それをくぐることで穢れの祓いや無病息災が叶うとされています。くぐり方に様々な作法があるようですが、訪れた人は皆くぐらせてくれると思います。
その茅の輪。チャリンコ圏内に建つ立派な神社で1カ月前に確認し、もうそんな時期かと気づけた自分がうれしくなりました。以前は、その儀式的様相を呈した輪が何なのか知りませんでした。かなり気になりあれこれ調べた末、ずいぶん前のここで得意げに紹介した記憶があります。
これを書くのは、自分で勝手に取り決めた日課です。2006年に始めて以来、サーバ等の外部トラブルで手が出せなかった以外は、1日も欠かさずアップしてきました。それにどんな意味があるのか、自分でもよくわかりません。人からは「金にならないのになぜ?」と聞かれ、「確かにそうだよなあ」と何度も思いました。その返答として「文章筋トレになる」という自己弁護を絞り出してみたものの、実際にどれほど文章力が上がったかを見定める方法はないんですよね。
なおかつ、ネタを探すのも実は大変です。こんなことを始めた自分を心から呪った夜が何度あったかことか。しかし自虐の果てに心身を痛めたらそれこそ無意味なので、四六時中ネタ探しをするというか、興味のアンテナを全方向に伸ばすようになりました。
何だか話が逸れてるんじゃないかと思ったでしょ? いえいえ、伝統的な神事である夏越の祓えや茅の輪を知ることになったのもここのおかげだと、たぶんあなたにはどうでもいい話をしたかっただけです。
明日あたり、お近くの神社をのぞいてみてください。茅の輪が待っているかもしれませんよ。僕はそれ、くぐるのがちょっと怖いです。半年分の穢れが祓い落される瞬間、どさっと音を立てたらどうしようって心配になるから。

1カ月前の様子なので、明日あたりは赤いコーンが外されるのではないかと。

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