郵便が趣味化する可能性

先週あたり、来年の秋頃に実施されそうな郵便料金の値上げが一斉に報じられましたね。もはや何でも値上がりするので、この手の話題に反応を示せなくなりそうのが怖いところですが、僕はそんなに困らないと思ったのです。なぜなら、ここに来て郵便を利用しなくなったから。
月末恒例の、やや面倒ながらお楽しみと言えなくもない請求書製作。その原本を最後に郵送したのは今年の初めだったか、あるいは昨年いっぱいだったか。とにかく現在はPDF書類をメールで送る形式に統一されつつあります。それと同時に宛名書きも、切手を買って貼り付けて投函する作業からも解放されました。ゆえに郵便料金が上がっても差し当たって困らないだろうと。年賀状も出さなくなったし。
そうして新たな手段が登場し、旧来の方法が影を潜めていく代替わりは、いたるところで起きています。この前教えてもらってびっくりしたのは、カメラ用のフィルム代と現像料でした。
カラーネガの36枚撮りフィルムって、1本1500円以上するらしいじゃないですか。そこに1000円程度の現像料が加算されると、プリントせずとも1本あたり2500円を超える感材費がかかるとは! 僕の頭の中では、法人契約料金ながらプロ仕様のリバーサルフィルムと現像料を合わせて1000円で止まっています。すみません、90年代の話でした。
今はデジタルカメラ以外ほぼ使われず、写真もデータ化されたので、フィルムカメラもフィルム自体も需要が激減です。だから感材費が驚くほど高価になったのは道理なのでしょう。それでもフィルムがなくならないのは、フィルムならではの味わいを求める人が一定数存在し、おそらくは写真撮影が高級な趣味になったからではないでしょうか。
その変遷パターンが郵便に当てはまる時期が来るかもしれない。直筆文字を書くための筆記用具や便せん関連の高級化に留まらず、切手の価値再考もあったりして、郵便が趣味化する可能性も出てくるのではないか……。
とは言え定型郵便物の84円が110円に改定されるのは、それでもまだ十分に安い領域に留まっていると感じるのですが、どうでしょう。

海が見飽きないのは、波ができて以来一度たりとも同じ波形がないからかも。どう?

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