年度末最終週の金曜日の自慢

五十日に触れたのは、年度末最終週の月曜日に当たった25日でした。「今日あたりはクルマで出かけないほうがいいのでしょうか」などと世間のご苦労を冷やかすように書きましたが、そんなことをすると神様はきっちり罰を与えてくださいます。
年度末最恐の五十日は昨日だったようです。29日だから五と十から外れてはいても、年度末最終週の金曜日なので、今期のしわ寄せみたいなものが一気に集中したのかもしれません。少なくとも僕が通りたかった道は、想定外の大渋滞でした。
3カ月に一度の母親の通院付き添いで早出。往きはいつも通りの流れ方で時間通りに到着できたのだけど、その時点で帰路の問題に気付くチャンスはあったのです。
昨日の東京地方は嵐のような天気。とにかく風が強くて、午前8時には東京湾アクアラインが通行止めになるとラジオの交通情報が告げていました。そうであれば迂回するクルマが増えて都心方面の交通量が増すのは必至。そこに年度末最終週の金曜日が重なれば、ますます身動きが取り難くなるのも自明の理……。そういう予感が働かなくなったのは、世間様の流れに沿ってクルマを運転しなくなったからです。渋滞に参加しなくなったのは社会貢献かもしれないけれど、勘が鈍ったのはドライバーとして残念な気もします。
そんなこんなで、いつもの帰路である首都高速は激しい渋滞。そこでスマホのマップアプリに迂回ルートをたずねてみたのです。返してきた答えは、やはり一般道。それは、かつて僕がオートバイ通勤で使っていた幹線道路でした。どれくらい前だったか数えてみたら、30年? いや20代の前半だから40年近く経っている? なんて計算をつらつらできるくらい、一般道も混んでいました。レインボーブリッジも強風で通行止めになったらしいので、やはり昨日の都心に逃げ場はなかったみたいです。
そうして、道路自体は変わらないものの周囲の景色は大きく変わってしまったかつての通勤路をゆるゆる走っていたら、右脇の車線の後方からクラクションが聞こえました。何? と思って横を見たら、白い優雅なワゴンの助手席の窓がスル~と下がって、「やっぱり」という声。たぶん5年以上会ってない知り合いとの再会でした。よりによってこんな場面で遭遇できたのは、僕のオンボロが目印になったそうです。
互いに運転中だったので、彼がその時間にその道を選んだ理由は聞けませんでした。けれど、5分違ったら会えなかったでしょう。そんな偶然もあること。そして年度末最終週の金曜日の道路が今でもメチャクチャ混むこと。この二つを身をもって体験できたのは、わりと自慢になるなあと思いました。

使い手を失って久しい遊具。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA